2002/10/12
記憶の固執、全画集No.360
 
英語タイトル The persistence of memory
0360の画像参照リンク
制作年 1931年
大きさ 縦24.1*横33.0cm
所在 ニューヨーク近代美術館
 
 著作権所有者の許諾未了のため映像を表示していません。TASCHENの全画集を参照ください。上記No.は全画集に表記のナンバーです。(もしくは、上記タイトル内の画像参照リンクから、AllPostersさんの画像を参照できます。) 管理人abe
 
管理人の感想
 柔らかい時計達が、自分達の存在をこれみよがしに主張している。生き物のように感じられる。静けさで時の流れ自体も止まってしまいそうです。
 
 
ダリの発言
 その晩の夕食の仕上げは、たいそうこってりとしたカマンベール・チーズだった。みんなが出かけた後、私はテーブルに向かったまま、このチーズが心に呼び起こした「スーパー・ソフト」という哲学的問題について、長い間瞑想に耽った。(中略)
 2時間後にガラが映画館から帰ってきた時、私の最も有名な作品のひとつとなったその絵は、完成していた。
 
 
柔らかい時計
 「柔らかい時計」のイメージは、20世紀の大きな発明であると思います。アインシュタインによって、時間の普遍性が崩されたのと同等の意義があるように感じます。
 このイメージは無意識のうちに受け入れられ、いたる所に使われました。絶対であると考えられてきた時間の流れに疑いが持たれてきたのです。また、時間に縛られる人間の反抗を象徴するのかも知りません。
 荒巻義雄の短編小説に「柔らかい時計」があります。ダリ氏が登場し、火星を舞台にダリ氏の嗜食症に起因する、柔らかい時計を食べる場面が出てきます。私も、口の中で時計の歯車を噛み潰すイメージが湧いてきました。
 ダリの嗜好や、生い立ちなどを良く理解して書かれた、優れた小説だと思います。ある程度のダリに関する知識を得てから読んだほうが、興味深く読むことが出来ると思います。この本に関しては、図書室ダリの関連本棚を参照してください。 
 また、この「記憶の固執」が描かれて23年後に「記憶の固執の分解」(全画集No.1024)が描かれました。この作品は、核の時代における記憶と時間が分裂していく様子がよく表現できていると思います。
 
 
MoMA展
 この絵は、ニューヨーク近代美術館にあります。アメリカの同時多発テロの影響も心配されましたが、上野の森美術館のMoMA展で展示されました。詳しくは、「ダリを求めて」の訪問11を参照してください。
 
 

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