2002/11/10
茹でた隠元豆のある柔らかい構造、全画集No.632
 
英語タイトル The soft construction with boiled beans
0632の画像参照リンク
副題 内乱の予感
制作年 1936年
大きさ 縦100.0*横99.0cm
所在 フィラデルフィア美術館
 
 著作権所有者の許諾未了のため映像を表示していません。TASCHENの全画集を参照ください。上記No.は全画集に表記のナンバーです。(もしくは、上記タイトル内の画像参照リンクから、AllPostersさんの画像を参照できます。) 管理人abe
 
 
管理人の感想
 なんといっても、極限まで力が込められ畸形した肉体の圧倒感に衝撃を受けます。これほどまでに変形された肉体で、これほど存在感を感じさせる絵は他に類を見ません。
 
 
内乱の予感
 この絵には「内乱の予感」という副題が付けられています。ダリは、スペインの内乱を予見したと言っていますが、この時代のスペインでは、ある程度の情報を持っていれば、内乱を心配しなければならない情勢にあり、ダリが特別に先見の明があったとは言いがたいと思います。
 
 
薬剤師
 この絵の左下には、うつむいた男性が描かれています。ダリの主張によると、このはフィゲーラスの薬剤師アレハンドロ・デウ・ロフェウの父で、ダリの生家の近くに住んでいた人物です。しかしながら、実際は、自作の心臓マッサージ装置を実演するハイゼンメンガー医師の写真からの引用です。
 この人物は「決して何も探してはいないアンプルダンの薬剤師」(全画集No.577)にも登場します。
 
 
万国博覧会
 1970年に日本で万国博覧会が開催されました。その時にダリの絵が一枚紹介されたのがこの絵でした。美術史での「現代の躍動」という章の中でキリコやムンクらの作品と共に展示されたのです。
 私のある友人が万国博覧会へ行って見てきたことを聞き、とても羨ましく感じたことを思い出します。
 
 
古沢氏の驚愕
 古沢岩美氏は昭和11年のある日、明治書房でミノトール誌を立ち読みして初めてこの作品を見ました。その時の感想を「絵の色刷りとは分かっていながら、どうしてもそれが絵とは思えなかったのだからよほどの驚愕であった。」と言っています。(美術手帖、1964年、10月号)
 私もそのとおりに感じましたので、古沢氏の言葉が実感として伝わりました。上記でも書いたとおり、存在感のすばらしいことに驚愕してしまいます。
 
 

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