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2007/1/13
その4(立体視の原理と体験)
 ダリは立体視の作品を制作しています。ここではその原理を確認し実際に体験してみましょう。本来ならばダリの立体視作品を使いたいのですが、著作権の関係で私の撮影した写真を使います。

交差法による立体視
 視線を交差させて立体を体験する方法です。まず、ディスプレイの正面で写真Aと写真Bの中央に顔を置いてください。ディスプレイからの離れは50〜70cm程度がいいと思います。
 右目で左側のAの写真を見て、左目で右側のBの写真を見ててください。(つまり寄り目にします)「隠された顔」と「DALI DE GALA」の前後の位置関係が立体的に体感出来るはずです。
 
 
 
 
 
平行法による立体視
 視線を交差させないで立体を体験する方法です。左目で左側のBの写真を見て、右目で右側のAの写真を見ててください。「隠された顔」と「DALI DE GALA」の前後の位置関係が体感出来るはずです。
 この平行法は左右の視線を交差させないで像を知覚しなければならないので、左右の映像の間隔が目の間隔よりも狭くなければならないので小さな映像になっています。
  
   
 
 
 
 
立体鏡を使用した映像の体験(反転映像を交差法で体験)
 鏡を使っての立体視体験です。この手法はフィゲラスの劇場美術館で実際に行われています。鏡で反射したものを見るので左右逆の映像になります。ここでは実際に鏡を使用出来ないので左右を反転させた反転Aと反転Bの写真を下のように配置しましたので交差法で立体を体験してみてください。
 
 
 
立体視の原理(鏡不使用)
 下の図は、交差法による立体視の原理を模式図化したものです。1〜4の数字は右下の図のとおり2冊の本の両端部を表しています。視線が交差するところに像が認識されるので、「隠された顔」が「Dali de Gala」の前面にあることを3次元的に体験出来ることになります。
 視線が交差する箇所よりも手前に映像を置くと「平行法」になります。つまり、交差法と平行法は視線の交点よりも遠くに映像を置くか手前に置くかの違いです。ただし、平行法では目の間隔よりも幅の広い映像は使えません。
         
 


立体視の原理(鏡を使用)
 下の図は、鏡を使った立体視の原理を模式図化したものです。1〜4の数字は上記のとおりです。視線が交差するところに像が認識されるので、「隠された顔」が「Dali de Gala」の前面にあることを3次元的に体験出来ますが、鏡で1回反射させた映像を見ているので左右が逆に認識されます。つまり反転Aと反転Bを交差法で見ていることになるのです。
 


(参考)
 2006年の秋から2007年の新明けまで上野の森美術館で「ダリ生誕100年回顧展」が開催されました。その時に立体視作品である「立体鏡絵画の中のダリとガラ」が展示されました。その時に展示された青みの強いカーテンの絵(以後、青カーテン)は上記の写真Aに該当し、赤みの強いカーテンの絵(以後、赤カーテン)は写真Bに該当します。
      青カーテン=写真A
      赤カーテン=写真B
 
 
 上記ので説明した内容を一覧表にすると以下の様になります。
映像 鏡使用しない 鏡使用(映像左右反転)
区分 写真の配置 区分 写真の配置
交差法 平行法
写真A(青カーテン) 右目用 左側 右側 左目用 左側
写真B(赤カーテン) 左目用 右側 左側 右目用 右側
反転B
反転A

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